10代の頃に読んでいた少女マンガをもう一度

1980年代生まれの多くの女性は、おそらく私のように『りぼん』や『なかよし』といった分厚いマンガの月刊誌を買っていたのではないか。

矢沢あいの『天使なんかじゃない』、小花美穂の『この手をはなさない』、『こどものおもちゃ』あたりからRMC(りぼんマスコットコミックス)のコレクションは増えていき、最大二百冊くらいが実家にあった。

蔵書の多くは恋愛もの、かつ学園もので、当時女子校に通っていた私は脳内で男子を必要以上に美化して、漫画の中で繰り広げられる甘酸っぱいストーリーに胸をときめかせていた。

ジェントルマンとワルの絶妙な塩梅で、例外なくイケメンなのがこれらの少女マンガのヒーローたちである。私立の女子校に通っていた自分には、合コンであったり学園祭なるものが出会いの場であったが、好き好き大好き超愛してるというような男子には当然確率論的にも出会うはずもなく、何となくまあ日々が過ぎていったわけだが、現実とマンガが決定的に違うことに最近気がついた。

それは自分の息子の成長ともに薄々気がついていたのだが、認めたくなかった。
息子は女よりも何よりも、ゲームと野球を優先して生きており、自分の脳内スタンダードを大きく下回るレベルで阿呆である。自分の息子だから可愛いが、こんなやつを好きになる女子がいたら申し訳ないと思う。あと数十年経ったら少しはマシになるかも知れないが、どうやっても少女マンガには出てこないキャラであるが、一休とんち話には出てきそうだ。

そして、言わずもがな、少女マンガはファンタジーの世界を描いている。

いい大人になった今はもう、夢のようなヒーローはいやしないとわかってる。しかしながら、10代の私が毎月300円買っていた『りぼん』に連載されていたヒーローたちは40代になった私の心も癒してくれる。その時代、携帯もパソコンもない時代の恋愛話は、今の10代たちには違和感があるだろう。LINEなんてなかった時代、10代の男女は、家の固定電話や公衆電話を使って、親という名のファイアーウォールをくぐり抜けてコミュニケーションをとっていたのだ。

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