人生は人それぞれ、だけど社会人になってから「迷い」が出る時というのは現状の仕事や、家庭で何らかの違和感を感じている時ではないでしょうか。
上司とうまくやっていけていない、会社に行きたくない、転職を考えているが決断できないなど、迷っている時には悩みがあり、悩みの解消法についてググることが今までに私が数十回繰り返してきたことになります。
大体プレジデントや日経なんちゃらのそれっぽいページに辿り着くも、リード文数行を読ませた後で残りは「有料会員限定」の記事になってることが悩める心にさらなる追い打ちをかけてきます。
ここでは、特に社会人が人生の進路に迷ったときにおすすめの本をご紹介します。
社会人が人生に迷ったときにおすすめの本
人生にはときどき、迷子になってしまう時期があります。
さっきまで普通に生きていたはずなのに、突如落とし穴にハマってしまう。
「なんでも見つかる夜に、こころだけが見つからない」(東畑開人)
著者は中堅の臨床心理士。現代社会を”夜の航海”、孤独なまま彷徨う人々の人生を”小舟”になぞらえて、彼がクライエントから受けた相談の数々を交えて、迷える心の取り扱い方について優しく語りかけてくれる一冊です。
私がこの本を読むきっかけになったのは、外資IT企業でエグゼクティブの秘書をしたのちに、コーチングやヨガのインストラクターとして活躍している友人の薦めでした。実際に職場の人間関係に悩んでいたときに、「今私が読んでるのこれなんですけど、いいですよ」と教えてもらったのですが、詩のようなタイトルに惹かれたのはもちろん、本書の内容はいわゆる体育会系のガッツで乗り切ろうといった鋼のメンタルがあることを前提にしたものではなく、こんがらかってしまった気持ちにどんな”補助線”を引くか、また、立ち止まるべき時なのか、解決に向けて動き出す時なのかを気づかせてくれました。
問題を抱えている時は、すぐに解決しようと焦ってしまい、焦った気持ちがさらに自分を追い詰めてしまう時もあります。しかし、「立ち止まる」という著者のいう選択肢もあるんだなと知りました。少し立ち止まって、自分の身を安全な場所に避難するという選択は、今までは例えば会社の人事から「休職したらどうか?」などと言われ、それを深刻に受け止めすぎて「もう自分は必要ないということか?」と絶望したりもしてきました。
しかし、足が折れているバッターが打席に立つことが正しくないように、足が折れている時は治るまで休んだり、治療を受けたりすることが先決です。まずは、その状況を整理して冷静にうけとめられるようになること=「立ち止まる」ことは、決して自分にとってもマイナスな判断ではないと気づかされます。
自分で解決できることもあれば、全く自分の手の及ばないことに巻き込まれていたがために、うまく仕事ができない、成果が出せない、なんてことはザラです。
自己責任という言葉が一般化して久しい昨今、ヘルな職場環境で一人立ち向かったところでどうにもならないことに気がついても、「やっぱりどうにもできないのは自分のせいだ」と自己責任を追求しがちなあなたに、今すぐ読んでほしいと思います。
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